議案
アイヌ民族の権利回復と差別撤廃の運動を推進するために、以下の事項に取り組む。
1.学習・研修・交流・連帯活動
(1)
アイヌ民族の権利回復と差別撤廃のため、関連する運動や学習会を支援し連帯する。また、集会(オンライン含む)等に積極的に参加する。
・サケ捕獲権確認訴訟協力
・関連イヴェントに参加
(2)
アイヌ民族関連の諸資料を収集し、提供する。機関誌(ノヤ)、北海教区通信、ホームページ、Eメール、Facebook等を通しての広報。
(3)
アイヌ民族の歴史と現状を学ぶ研修(オンライン併用)の企画・実施。原稿執筆等の協力。
(4)
講師派遣による学習活動支援
・関連会議、集会への派遣。
2.台湾基督長老教会のディヴァン・スクルマン宣教師を支援し、世界の先住民族に関する課題を共有する。
(1)
国家形成や植民地支配により、日本・台湾で行われてきた先住民族差別について、その歴史認識を深め、新たな関係作りを目指した学習・啓発活動の実施。
(2)
台湾基督長老教会の教会が培ってきた信仰や、先住民族宣教のあり方を学ぶ学習会等の開催。
・原住民族(ユエンツーミンツー)の歴史と現状を学ぶオンライン研修の企画・実施。
・台湾原住民 (ユエンツーミン)交流の旅(6/13~18 屏東の原住民教会、蘭嶼島タオ族教会との交流)実施
・原住民族(ユエンツーミンツー)讃美歌集(日本語訳)ブックレット作成準備
提案理由
北海道と呼ばれているアイヌ・モシリ(人間の大地)は、もともとアイヌ民族が自然と共に生きてきた土地です。しかし、日本近代天皇制国家による侵略によって、アイヌ民族は土地も森も川も、自由に狩猟することも、さらに文化や言葉も奪われ、多くのいのちも奪われました。そしてその苦難の歴史は十分に省みられることなく、現在にいたってもアイヌ民族は厳しい差別にさらされています。そのアイヌ・モシリに宣教活動を行なったキリスト教会もまた、アイヌ民族の存在に無関心であるばかりか、アイヌ民族としてのアイデンティティを尊重せず、明治政府の同化政策に協力さえしてしまいました。わたしたち日本基督教団北海教区は、教会が侵略者・抑圧者の側に身をおいて歩んできた歴史を反省し、1985年にアイヌ民族の権利回復の働きを共にする目的でアイヌ民族委員会を、1996年に「アイヌ民族の権利回復と差別撤廃を教会が宣教課題として取り組むことを目的」(センター規約3条)としてアイヌ民族情報センターを開設し、ささやかながら連帯の取り組みを進めてきました。
2020年8月に浦幌のアイヌ民族ラポロアイヌネイション(旧浦幌アイヌ協会)は国と道を相手にサケ捕獲権確認の訴訟を起こし、2024年2月1日に結審しました(札幌地裁判決4月18日)。アイヌの先住権を争う初めての裁判です。今後も積極的に支援し、頻繁に行われている学習会や報告会の案内を行います。
コロナ禍にあって、オンラインでの学習会が引き続き頻繁に開催されています。アイヌの現状や先住権に関する学びができます。積極的に情報を提供します。
また台湾基督長老教会からアイヌ民族とわたしたちとの橋渡し役としてお迎えした原住民の教師、ディヴァン・スクルマン宣教師は6期目の活動を継続中です。センタースタッフとして豊かな活動を続けて下さっています。特に台湾原住民のアイヌ民族研修に積極的な活動を展開しています。ディヴァン宣教師より台湾原住民の歴史と現状を学ぶ研修も実施します。また、台湾原住民族の方達との交流をすすめ、6月に台湾原住民フィールドワークを実施します。
以上の理由から、今年度もアイヌ民族の権利回復と差別撤廃、先住民族に関わる諸課題を教区・教会の宣教課題として、積極的に取り組むことを提案します。